応募書類といえば履歴書ですね。
履歴書は新卒・中途採用に関わらず用意する書類です。
履歴書の基本的な書き方
最近はWebで求人活動から履歴書作成、面接、採用までをおこなう企業も出てくるようになりました。しかし、従来からの紙に書いて郵送で応募する方法が、まだまだ一般的です。
ここでは、紙に書いて応募する方法について解説します。
様式
履歴書の様式はJIS規格(JIS Z 8303)に登録されていました。しかし、この様式例には「性別・年齢・顔写真」などの欄があり、それが偏見を助長するとして2020年に様式例は削除されました。
企業が履歴書を指定する場合は、そちらを使用する必要がありますが、特に指定がなければ、市販の履歴書を使って問題ありません。
用紙サイズ
用紙サイズはA4を使いましょう。
企業の書類は現在はほとんどがA4に統一されています。応募書類を保管しておくことを考えた場合、A4を使うのが「礼儀」ですね。
手書き? or パソコン?
どちらでもいいと答える担当者が多いですが、アピールすることを主眼にするならば、
手書き
がいいです。手書きの文字には書いた人の気持ちを乗せることができますから。
ただし、IT系や事務職で「PC操作・ワープロ」などのスキルをアピールしたいときはパソコンで作るのもありです。
筆記用具
履歴書は証書です。
筆記具は黒のボールペンか万年筆を使いましょう。鉛筆、シャープペン、消せるボールペンはNGです。
また、文字は上手である必要はありません。楷書体でていねいに心を込めれば大丈夫!!
なお、書き間違えた場合、修正液や修正テープで直すのはだめです。もう一度新しく書き直します。
そのため、一度鉛筆などで下書きすることをおすすめします。
提出用はボールペンや万年筆で、下書きを見ながら書くようにすれば間違いもなくなるでしょう。
その他注意点
文章形式や年号・数字などを統一します。
文章形式は「です・ます」にします。
年号は和暦または西暦のどちらかに統一します。混在させるのはNGです。
数字は算用数字を使います。漢数字は氏名や住所の一部(郵便番号で検索されるところ)などだけにします。
他の応募書類(職務経歴書、送り状など)も文章形式や年号を統一します。
履歴書の作成テクニック
それでは、履歴書の項目について細かくチェックしていきましょう。
日付
- 作成日ではなく提出日を記入します。提出日とは、郵送の場合はポストへの投函日、持参の場合は持参日です。
名前
- 自分の分身だと思って、とにかくていねいに書きましょう。
- 振り仮名は「ふりがな」と書いてあればひらがなで、「フリガナ」と書いてあればカタカナで書きます。
- 姓と名の間は少し間隔を開けましょう。
生年月日
- 提出日の満年齢を書きます。
現住所
- 都道府県やマンション・アパートの名称、部屋番号も省略せずに記入します。
- 住所の枝番は「4-1-30」ではなく「4丁目1番30号」と正式に記載します。
電話番号・E-Mail
- 固定電話、携帯電話の両方を持っている場合はどちらも記載します。
- 電話にでられない時間帯でも連絡がとれるようにE-mailアドレスも記載しましょう。
※ただし、在職中に転職活動している方は勤務先のE-mailは不適当です。
連絡先
- 連絡先欄には、現住所以外の連絡先を記載します。
※現住所以外への連絡を希望しない場合は空欄でOKです。
写真
写真を貼らない履歴書もありますが、まだまだ写真を貼る履歴書を使っているところが多いです。
この写真は採用担当者の第一印象を大きく左右しますので、良い印象を持ってもらえる写真にしたいものです。そのためには、
- スピード写真ではなく、写真館で撮影。
- 鏡で身だしなみを確認。
- 撮影時は微笑を心がけると朗らかで柔らかい印象になる。
- 提出日から3ヶ月以内に撮影したもの。
- 写真の裏に名前を記入。
以上を心がけると良いです。写真館で撮影してもらうと、あなたの一番良い表情でシャッターを切ってもらえます。身だしなみもある程度チェックしてもらえますし。
撮影時は軽く口角を上げると、柔らかい印象になります。
あまりに古い写真だと印象が変わりすぎるので、提出日から3ヶ月以内に撮影したものを使ってください。
また、履歴書には糊で貼り付けますが、剥がれることも多いです。写真の裏には名前を書いておきましょう。
学歴
1行目の中央に「学歴」と記載します。
- 2行目から実際の学歴を過去のものから記入していきます。卒業、入学の年月を和暦または西暦で記入します。
- 30歳以上の方は学歴よりも職歴を充実させるため、中学卒業からとしましょう。
- 学校名は省略せずに「○○市立」などから記入した正式名称を入れます。高等学校・専門学校・短期大学・大学では「学部・学科・専攻」まで記載します。
職歴
職歴のある人は、学歴から1行空け、中央に「職歴」と書き、次の行から実際の職歴を古い順に記載していきます。
- 「(株)」といった略称は避け、「株式会社」など、正式名称で記入します。
- 退職の理由は「一身上の都合により退職」とするのが一般的です。ただし、「会社業績不振による希望退職」「出産のため退職」「定年退職」などは記載してもよいです。
- 正社員以外の雇用形態の場合は、「契約社員」「パート」というように雇用形態を記載するのが一般的です。
- 派遣社員の場合は、派遣元のみを記入します。ただし、派遣先での業務が応募先の企業に対するアピールになる場合は、派遣先や期間、業務内容を書いてアピールポイントとします。
- アルバイトの場合は書かないことが原則ですが、職歴にブランクがあったり、アルバイトの勤務が多い方は、経験を積んだことをアピールポイントにするのもよいです。
賞罰
賞罰は学歴・職歴の次の行から記載します。該当がなければ「賞罰なし」と書きます。
該当がある場合は、一行空けて中央に「賞罰」とし、次の行から内容を書いていきます。
- 履歴書に記載する「賞」
- 国内大会/展覧会の優勝・準優勝レベル、国際レベルの入賞が目安です。チームでの受賞の場合は立ち位置を追記しましょう。
- 履歴書に記載する「罰」
- 懲役や禁固刑などの刑事罰のこと。
交通違反などの「行政刑罰」は記入の必要はありません。
- 懲役や禁固刑などの刑事罰のこと。
最後に「以上」を右詰めで記載して、学歴・職歴・賞罰欄は終了です。
免許・資格
履歴書に記載するものは、すべて自己アピールを意識しましょう。免許・資格欄も例外ではありません。
- 正式名称を記載します(証書を見る、ネットで調べるなど)。
- 自動車免許保持者はどんな職種・業種に応募する場合でも必ず書きましょう。
- たくさん資格を持っている場合、応募要件にそった資格を抜粋しましょう。
- 資格取得のために勉強中の方は、自己PR欄や志望動機欄に記入するのもありです。
志望動機
履歴書によっては志望動機・特技・好きな学科・アピールポイントなど、項目名が違うことがありますが、基本は志望動機や自己PRを書くようにします。
ポイントは次の3点です。
- その企業に応募した理由
- 応募先企業で活かせる経験・スキル
- 応募先企業でどう貢献できるか、入社後どうしたいかの意欲
自分ができる貢献と意欲を訴えるのがよいです。
自己PR
自分を分析して長所をアピールすることは、なかなか難しいことです。
このサイトでも別ページで自己分析のやり方を説明しているので、そちらもご覧ください。
通勤時間・扶養家族
通勤時間は、自宅から勤務地までの通勤時間を最短時間で記入します。
勤務地が不明の場合は空白にしておき、面接時に質問すればOKです。
扶養家族や配偶者、配偶者の扶養義務はご自身の環境に合わせて書いてください。
本人希望欄
特になければ「貴社規定に従います」と書いておくのが無難です。
職種や勤務地の希望があればこちらに記載しましょう。
また、連絡時のお願いなどもこちらに書いておくとよいです。
まとめ
就職活動する際、最初に企業の採用担当者にアクセスするのは、履歴書という一枚の書類です。
たった一枚の書類が、これからの人生を左右する最初の分岐点になるかもしれません。
本当に就きたい職業・企業に向けてその書類を作成をするという気持ちを持ちながら履歴書を作成していきましょう。
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